起きた。
夜明け前の午前3時。
AM4時45分に撮影
昨日は子どもと一緒に21時過ぎには寝てしまいました。そういう日の私の朝は異常に早いのです。
昔は深くよく眠って起きてこないタイプでしたが、ここ数年は6時間も寝ればすっきり目が覚めます。
入り損ねた風呂に湯をため、スマホをチェックし、湯が冷めるまで風呂の中で考えごとをするこの時間がとても好きです。
25歳で癌を宣告された友人のことを思い出していました。中、高、浪人、大学の学部までずっと同じだった「腐れ縁」と言い合っていた男友達です。
彼はとても整った顔をしていたのですが俗に言う「残念なイケメン」でした。そのころ地味で冴えないオタクだった私でさえ「こいつは無いな」と偉そうに思っていました。
純粋に人間として仲が良い友達でした。大学の4回生が終わってそれぞれの就職先が決まり「腐れ縁もさすがにここで終わったね〜」と笑い合ったのをいまだによく覚えています。
それからは特に連絡をとることも会うこともなくなっていたのですが、卒業から2年ほどたった冬の昼間の出来事でした。
「ごめん。みのりさん、俺癌なったわ」
久しぶりの連絡が懐かしく、喜んで電話をとった数秒後のことでした。何が起こったかわからず、こう言った時になんて言葉をかけたらいいのか知らなかった私は、ただ立ち尽くすしかできませんでした。
身体の違和感を感じてはいたものの忙しさから放置し、余命宣告はわずか5年だそうです。訳もわからず「なんでそんなことも気づかへんの‼︎」と理不尽な怒りを私がぶつけたら、電話の向こうで爆笑されました。
管につながれた病床からの彼の電話に、まったく悲壮感がないのが不思議でした。むしろ私が泣きながら彼はずっと笑っていました。学生時代からそうだっけど、なんでこの人はこんなピンチの時に、それでもずっと笑うんだろう。
学生時代の時はただヘラヘラしていて男気のないやつだとしか思っていませんでした。けど、この人は自分の人生のピンチでさえも、こんなにも笑うのか。
東京の癌センターまで見舞いに行ったときも、「やっちまったー‼︎」と笑いながら、術後に呼吸ができなくて三途の川を渡りかけたことを話してくれました。
なんで、こんなにも笑えるんだろう。
頭の中をずっと反芻していたフレーズでした。しかしどこまでたっても笑い続ける彼の姿が、明らかに周りに影響を与えているのは誰がみてもわかる事実でした。当然、わたしもそのひとりでした。
はじめは彼の身内くらいのものでしたが、時が経つにつれてそれはメディアが動くほどの影響力に拡大していきます。
再発がありながらも復活をとげた彼は「ガンノート」という、漫画デスノートにあやかった名前で発信活動をはじめます。不謹慎すぎる名前なのに、完全に開き直った彼の姿に周りは力強い勇気をもらいます。一番身も心も弱っていたはずの人なのに、彼に会うと皆力がみなぎるようでした。
その後、アメブロでバズり、アフラックのCMに起用されたりと時の人となっていきます。ネットを漁ったらこんな記事が出てきました。まさに彼の人柄でしかない記事に笑ってしまいました。
youtubeもすごいので気になる方は「ガンノート」で検索してみてください。
中途半端ですが、朝がきたのでここで終わります。いい機会だし、5年ぶりくらいだけど彼に連絡してみよう。